変なところでライブをやっているサイト5選

定期的にいろんなミュージシャンを呼んで変なところでライブをやり、その映像を配信しているサイトというのがいくつかあって、総じてかわいくて好きなのでここでご紹介します。
タイトルに5選とあるけど本当は選んだわけじゃなくて5つしか知らないだけなので、いいの知ってる人は教えてください。

[米国]Tiny Desk : NPR

http://www.npr.org/series/tiny-desk-concerts/

NPRというのは米国の公共ラジオ放送局。
毎回 NPR music のオフィス、本棚の前にあるデスクでのライブ映像を配信している。
TINY DESK という名前の通り小さい机なんだけど、なぜか大所帯のバンドを呼ぶことが多くて、狭いところにワサッとしながら演奏していて可愛い。
アコースティックな編成のバンドが多いけど、たまにリズムマシンとか出てくるときもある。地の利を生かして(野外じゃない、という意味で)映像も音もハイクオリティなので見がいがあるうえ、音声だけmp3でDLできるようになってるのもいい。
更新頻度もかなり高くて数日お気に新しいのがアップされたりする。

おすすめはこれ。
Mother Falcon: Tiny Desk Concert : NPR

Mother Falcon っていう管弦楽器中心の大所帯バンド。曲もいいんだけど、終盤でギターの女の人がテンションあがって机の上乗っかって歌いまくってるのがいい(動画の再生ボタン押す前の静止画になってるシーン)。

[イギリス]http://www.nme.com/nme-video/nmeoffice

http://www.nme.com/nme-video/nmeoffice

もういっこオフィスもの。NMEはイギリスの音楽誌。
NPRのやつと違ってオフィス内の場所が毎回違う。出演者は弾き語りや、少人数のデュオやトリオが多い。
かわりにこっちはお客さんも入れてやってるみたいで、出演者が弾き語りのシンガー一人だと、すごい壁際に追いやられて、まわりみっしり体操座りの観客に囲まれてたりしておもしろい。

僕はジャンル的にNPRの方が好みで、こっちはあんまりチェックしてなくておすすめはわからないのですが、Youtubeで再生回数が多そうなのを貼っておきます。

Enter Shikariっていうイギリスのハードコアバンドによる、カーリー・レイ・ジェプセンのカバー。こういうふざけた感じの取り合わせが、「オフィスでライブなんかやっちゃったりして」的なテンションにあってていい。

[オーストラリア]Service Unavailable

http://www.tramsessions.com/

メルボルンのトラム(路面電車)でライブをやるシリーズ。演奏中にもトラムが動いていて、窓の外を景色が流れていくのがすごくいい。映像もお客さんを積極的に撮ってたりして生っぽくて臨場感がある。途中で普通に乗客が乗ったり降りたりしているので、貸切じゃなくて普通の運行中にやってるのかなと思う。よい。
あと普段あんまり聴く機会のないオーストラリアの音楽をたくさん聴けるのもいいと思う。

おすすめはこれ。
Service Unavailable

Carry Nation っていう地元のシンガーソングライター。このサイトはけっこうアップテンポな曲でみんなでワーって盛り上がる感じのが多いんだけど、中にはこういうしっとりしたのもあって、それはそれで街中を走るトラムに似合ってる気がする。

[スウェーデン]The Tram Sessions

http://thetramsessions.se/
さっきのと同タイトルで同じくトラムなんだけど、こちらはスウェーデンヨーテボリスウェーデン第二の都市らしい。
サイトのデザインからして手作りっぽくて好感が持てる。録音機材の関係かトラムの走行音なんかもけっこう入っていて、生活感があって好きなサイトです。さっき紹介したオーストラリアのやつ以上に、強くローカル色を感じますね。
言葉が読めないので詳しいことがわからないんだけど、ブログの日付とか見るともう更新止まってるっぽくて残念。


The Tram Sessions: Vit Päls

現地のバンドらしいんだけどもはや英語の情報がないので詳しいことは不明。なんか歌も演奏もヨレヨレしてるんだけど、それがむしろこのサイトらしくて微笑ましい。途中でバンドの後ろの席に座ってたお客さんが邪魔そうにメンバー掻き分けて降りてくのがうける。こういう動画がたくさん載ってるの、いいサイトだなー、と思いますね。

あと僕の好きなバンドが出ていたのでついでに紹介しておきます。
The Tram Sessions: Räfven

Räfvenっていう現地のロマ音楽(ジプシー音楽)のバンド。かっこいいですね。こういう音楽についての情報は以前まとめたものがあるので、興味のある人はどうぞ。いまこれ系のバンドは世界中にいて、いろいろ聴き比べてみると面白いです。
World Sounds Library: [ROMANIA] Gypsy Music
World Sounds Library: [UKRAINE]Gipsy punk

Stockholm Boat Sessions

http://www.stockholmboatsessions.se/

オフィス、トラムときて最後はボート!
これを書くにあたって初めてちゃんとAboutページ読んでみたんだけど、どうもさっき紹介したヨーテボリの Tram Sessions をやってた人が引っ越して、じゃあストックホルムではボートでやろう、ってことでこのサイトを始めたらしい。
途中で人が乗ってきたりしないので生活感はトラムより薄いけど、背景に水面が映ってるというのはまた違った情緒がある。
こっちは頻度こそ高くないものの今年も2回くらい更新されてるので、細々ながら運営は続いてる様子。がんばってほしい!

おすすめ
Stockholm Boat Sessions: Skatan

あんまり詳細わからないけど Skatan っていうスウェーデンのユニット。声がちょっとジョアンナ・ニューサムに似てる。
トラムのワチャワチャした感じと比べるとボートはゆったりしてて、演奏環境としてはいいのかもと思いますね。マイクスタンド立てられるし。

まとめ

音楽好きってレコーディング音源派の人とライブ派の人がいるけど、個人的にはライブハウスってそんなに好きじゃなくて、だから仕方なく音源派になってるというところがあるように思う。ライブハウスが嫌いっていうほどではないけど、音楽聴くのにもっと違う環境があってもいいんじゃないかな、と。

CDが売れなくなってきて、これからはミュージシャンは音源を安価で配布して名前を売って、ライブで稼ぐ時代が来るんじゃないか、みたいな話がある。ライブハウスだけじゃなくてこういう変わった場所でのライブがもっと気軽にできるようになったら、ライブ活動の幅が広がってそういう時代も来るんじゃないかなと思う。

追記

Twitterで言及がありましてこういうのがあるそうです。

タクシー!狭い!