あたらしい3Dプリンタ買ったので子供のぬりえ遊びがさいきん三次元で行われるようになってきた pic.twitter.com/QqQp1iecB4
— メルセデスベン子 (@nomolk) 2020年11月10日
3Dプリンタを買い替えたところぬりえ遊びが3次元になったので、その様子ややり方等を紹介しようと思います。
目次
ぬりえが3次元になる
ぬりえというのは元絵があってそれに色を塗るわけですが、3Dプリント業界にはThingiverseというWebサービスがあり、これがいい感じに元絵となる3Dモデルを提供してくれます。
3Dプリンタで出力すると一色の立体になるので、そこにぬりえができます。
さっきのツイートにも貼った画像ですが、これが最初の作品。ポケモンのカラカラとポッチャマです。右のポッチャマは保育園の子供と僕が一緒に、カラカラの方は小学校中学年の上の子が独力で塗りました。
絵の具はクレヨンや色鉛筆に比べて不慣れな画材ですが、幼児なりに工夫して塗っていました。
それに比べると小学生は安定感がありますね。
上の写真で幼児が塗っていたのはコアラのマーチです。細かいところは手伝っていますが、体が単色だったので独力でもけっこう塗れていました。
小学生が塗っていたのはフシギダネです。2作目とあって塗りがうまくなっている気がします。
塗ること自体も楽しいですが、こどもが3Dプリンタをのぞき込んで新しい形が出てくるのを待っている様子もかわいいものです。
あとは、穴をあけて金具を付ければそのままキーホルダーにできたりするのもいいですね。
そんな感じで、ここからは3Dぬりえをやっていく上でのノウハウをご紹介していきたいと思います。
アクリル絵の具を使う
立体はThingiverseから適当に探して出力すればいいので、3Dプリンタユーザの人であれば特に迷うことはないと思います。
問題は塗料です。インターネットで検索するとガチの造形作家向けの情報はたくさん出てくるのですが、こうやって遊びで雑に塗るための画材についてはあまり情報がないようです。
結論からいうと、アクリル絵の具が良かったです。
……とAmazonリンクを貼ってみましたが、実は100均で買えます。1色100円です。いる色だけ買いましょう。パレットは使い捨てのものが10枚100円、筆も3本セットで売っています。ぬりえレベルではサーフェイサなどの下地は要りません。
ですが100均の筆は毛がよく抜けるしコシがなくて塗りにくいので、筆だけはちゃんとしたものを買ってもいいかもしれません。
これはTwitterで教えてもらったネオセーブルという筆です。コシがあるので、細かいところを塗ったり、細い線が引くときにやりやすいです。
ぺんてる 絵の具筆 ネオセーブル 3本セット XZBNR-3S
- メディア: オフィス用品
例として、Thingiverseより、このモデルを着色してみたいと思います。
アカメアマガエルというカエルのようです。
こどもが塗るときは底面を木の板に貼って塗っていますが、今回は少し細かいので割り箸に貼ってみました。
アクリル絵の具は水で薄めないで絵の具をそのまま塗るのがよいようです。
緑部分が塗れました。続いてオレンジです。
細かいので慎重に。
できました!ネオセーブルの力です。
最後に黒で目を入れていきます。
完成です!
アクリル絵の具は水性ですが、乾くと重ね塗りができるので、はみ出てしまったり、塗り間違えてしまってもリカバリがきくのがとてもよいです。あといったん乾いてしまえば、ベタベタしたり、水でにじんだりしないのもよいです。
ちなみに写真のものはABSで出力していますが、PLAでも問題なく塗装できます。
アクリル絵の具以外の画材を試す
塗り直しができたりするのはアクリル絵の具のすごく良いところですが、しかし小さい子供は筆の取り扱いに不慣れなので、少し難しい点があるのも事実です。
もっと幼児にも身近な素材で塗れないものか試してみました。
上から、クレヨン、色鉛筆、油性マジックです。左は白のABS、右は赤のPLAです。
クレヨンは色がくっきり出てなかなかよいですが、表面の微妙な凹凸が塗りきれないでいます。3Dプリンタはどうしても積層跡が残ってしまうので、そこに色が乗りきらない場合があります。
色鉛筆もテクスチャが出ますね。あと色も薄めです。
油性マジックは色の素材であれば色はしっかり出ますが、
積層跡にそってインクが流れてしまい、こんな感じでかなりにじんでしまうのがイマイチです。大きいところはアクリル絵の具で塗って目などの細かいところを油性ペンで描けると便利なのですが、そういうわけにはいかなさそうです。もしかしたら、試せていませんが、アクリル絵の具を先に塗ってから上から描けばいけるかも…?
あと色的にも、地の色が濃いと色が黒っぽくなってしまいますね。
ちなみにABSとPLAの素材による違いはあまりないように思いました。
クレヨンも使えそう
実験の結果、クレヨンはけっこう悪くない気がするので、あらためて一つ塗ってみることにしました。
ピカチュウです。立体なのにクレヨン画っぽさがにじみ出ていて、自分で塗りながら笑ってしまいました。
この顔…!
太いクレヨンでこまかいところを塗るのはかなり難しく、はみ出まくった結果、こんな表情ができました。
とはいえ今回は「子供のぬりえ」ということなので、これはこれで味があってアリかな、という気がします。
以上、3Dでぬりえをするノウハウでした。