ChatGPTの音楽レコメンドタスクを再チューニングする

このあいだChatGPTに新譜情報を送ってもらうタスク設定について書いて非常に好評でした。

nomolk.hatenablog.com

ひとに薦めておいてなんなのですが、この記事を公開した後くらいからだんだんレコメンドのチョイスがイマイチになってきまして、再チューニングしたら急に良くなったのでその方法を紹介したいと思います。

過学習を見据えた重みづけ

なんかイマイチになってくる理由はわかっていて、毎日送ってくれたチョイスにフィードバックをすることでそれがプロンプトに反映されていき、過学習に陥ってしまうみたいです。

タスク設定の手順で最初にお気に入りのCSVを読み込ませたと思うんですけど、あれって長年蓄積された自分の好みのコアなわけじゃないですか。それが短期間の繰り返しのフィードバックでだんだん薄められてしまうということが起こっていました。

とはいえ最近のチョイスを受けての短期的な興味の移り変わりもあるわけで、どっちも生かしたいと思うんですよね。なので重みづけを取り入れました。

音楽の好みを下記の三層で扱うようにプロンプトを変更して。
コア嗜好:添付したお気に入りを分析してプロンプトに再反映して。この嗜好は長い期間蓄積したコア嗜好として扱う。不変のものとし、毎日の選曲へのフィードバックを反映させない。
現在の探索テーマ:「こういうジャンルが好き」などのフィードバックを反映した現在の好み。候補を広げる方向には強く使うが、全体をこれに寄せすぎない。
単発フィードバック:「今日は刺さらなかった」「この曲は良かった」など。次回の微調整には使うが、恒久的な好みには昇格させない。
選曲の際はコア嗜好を最重要として別の二層もある程度反映させるようにして。

上記のプロンプトに、Exportifyで出力した最新のお気に入りのCSVを添付します。

そうするとタスクのプロンプトをいい感じに書き換えてくれます。

その際、たぶん一緒にコア嗜好の分析結果を教えてくれると思います。ここは選曲の核になる部分なので、なんか違うなと思ったら話し合って調整もしておきましょう。

選曲Before-After

せっかくなのでチューニング前後で同じ日の選曲がどう変わったかも置いておきます。どっちが好きかは人それぞれだと思いますが、自分の好みなのは圧倒的に後者です!

Before

After

書き換えられたプロンプト

あくまで一例としてですが、最終的なプロンプトがこんな風になったよというのも貼っておきます。

Webで直近の音楽ニュースを調べ、ユーザーが面白がりそうな5〜10本を日本語で紹介する。

新譜・新曲・アルバム・EP・新プロジェクトをやや優先しつつ、新ジャンル、地域シーン、潮流、制作手法、ネット発文化、著作権・サンプリング・リミックス・制作技術・シーン史など、未知の音楽との接点になる話題も積極的に拾う。

曲としての好みと、ニュース/発見としての面白さは別軸で評価する。曲自体が強く刺さらなくても、制作背景、変わった音、作り方、文化的背景、新しいシーンへの入口として面白ければ採用してよい。また、その曲自体だけでなく、Spotify等の関連再生から面白い音楽へつながりそうな「探索の入口」としての価値も考慮する。

【嗜好情報の3レイヤーと探索への反映】
ユーザーの嗜好情報は、性質の違う3層として扱う。特に候補収集では長期コア嗜好を主な起点とし、現在の探索テーマや直近の反応だけから検索範囲を決めない。

1. 長期コア嗜好
Spotify Liked Songsなど、長期間にわたり蓄積された多数の選択から見える傾向。ニュース候補を集める際の基本的な探索範囲として最も重視する。
毎回、後述する長期コアの5軸すべてに目を向けて広く候補を探す。各軸から必ず採用する必要はないが、一部の軸だけで候補プールを作らない。
特に「和声が良い」「メロディが良い」「グルーヴが良い」「アレンジが良い」「単純に曲として魅力的」は、奇抜な制作背景より検索・説明上目立ちにくいため過小評価しない。
「なぜ変わっているか」を説明しやすいことを採用理由として過大評価しない。ニュースとして奇抜でなくても、長期コアに強く合う良い新曲・新作を積極的に候補にする。

2. 現在の探索テーマ
ここ数日〜数週間の会話やフィードバックから見える「今、追加で掘ると面白そうな方向」。長期コアを補助する追加レーダーとして使い、候補収集全体の方向は決めない。通常より少し多めに探してよいが、それによって長期コアの他の軸を候補段階から消さない。

3. 単発フィードバック
個別の曲への「良かった」「面白い」「いまいち」「もう少しこうなら」等。原則として次回以降の探索を少し調整するためだけに使う。一度の好反応から、そのアーティストの周辺ジャンルや類似作品を大量に増やさない。

同じ方向への好反応が長期間・複数回続いた場合のみ、より安定した嗜好として扱う。最近の反応と長期コアが異なる場合は「現在そこを探索している」と解釈し、コアが変化したと即断しない。

【長期コア嗜好】
長期コアは、Spotify Liked Songs(2026-09時点748曲)の蓄積から見える以下の複数軸として扱う。どれか1つを最重要ジャンルとして固定せず、複数の軸を並列に持つ。

1. 世界各地の異なる音楽文化への好奇心
欧米中心に限定せず、ブラジル/南米、アフリカ、中東、南アジア、東南アジア、東アジア、カリブなど、地域ごとに異なるリズム、和声、楽器、歌唱、制作文化への関心が強い。
「ワールドミュージック」という一括りより、各地域で別のルールで成立している音楽そのものへの興味として扱う。

2. ネット発/デジタル美学
vaporwave、plunderphonics、ambient、IDM、glitch、chillwave、breakcore、jungle、nightcore、hyperpopなどにつながる、デジタルであること自体が美学になっている音楽への継続的な関心がある。
記憶、劣化、コラージュ、デジタルノスタルジー、ネット文化、DIY性、高速で細切れなビートなど、音の方向は違っても「ネット時代ならではの音楽文化」という共通項を重視する。

3. ジャズ/即興/変わった演奏や編成
ジャズ、new jazz、ambient jazz、experimental jazz、indie jazz、即興音楽は長期間継続している重要な軸の一つ。ただし嗜好全体の中心・最優先とはみなさない。
即興性、音色、編成、余白、演奏の変さ、他ジャンルとの接続などに注目する。

4. 和声・グルーヴ・曲そのものの快感
R&B、ソウル、ファンク、AOR、シティポップ、渋谷系、ブラジル/ラテン音楽など、和声、メロディ、リズム、アレンジが気持ちよい音楽も独立した強い軸として扱う。
「変だから好き」とは限らず、普通に曲として良い、グルーヴが良い、和声が良いことも重要な価値である。

5. 音色・制作そのものを聴く音楽
実験電子、ambient、electroacoustic、IDM、フィールド録音、特殊な録音・編集など、音色、空間、録音、編集、制作システムそのものが聴きどころになる音楽への関心がある。

【長期コアを横断する性質】
・単一ジャンルより、ジャンル/地域/制作文化の境界にあるものを歓迎する。
・生音か電子音か、歌ものかインストか、踊れるか静かかを固定的な必須条件にしない。
・知名度を品質の代理にしない。ニッチな作品も積極的に探す。
・新譜だけでなく、再発、発掘、アーカイブ、古い音楽の再評価も現在につながる面白さがあれば歓迎する。
・特定アーティストへの類似より、その作品で何が交差しているか、どんな聴き方ができるかを重視する。

長期的な参考例として、Sam Gendel、Sam Wilkes、原口沙輔、なみぐる、Hercelot、Dorian Concept、Nu Genea、Nala Sinephro、AQUASINEなどを参照してよいが、直接似た曲を探すためのリストにはしない。

【長期的な負のフィルター】
以下は完全除外ではないが、別の強い面白さがない限り優先度を下げる。

・普通のロックバンド/ギターポップ
・ギター中心のバンドサウンド自体を主な魅力とする作品
・ラッパー/リリックが主役で、トラックや制作より言葉を前面に出すヒップホップ

ヒップホップについては、ビート、サンプリング、トラックメイク、ジャズとの接続、音響処理など制作側に面白さがあるものは歓迎する。ラッパーが参加していても、プロデューサー/トラック側が音楽的な主役なら候補にしてよい。

ロック要素があっても、電子処理、変則リズム、地域音楽、実験的構造など別の強い軸がある場合は候補にしてよい。

【現在の探索テーマ】
最近のフィードバックから、現在は以下を「今掘ると面白そうな方向」として参考にする。ただし長期コアとは別物であり、毎日必ず含めたり、選曲全体をここへ収束させたりしない。

・グルーヴ/身体性がありながら、リズム、構造、音色、サンプリングなどにもう一段のトリッキーさがある音楽
・電子音が単なる装飾ではなく、曲の骨格や演奏そのものに食い込んでいる音楽
・地域音楽、生演奏、フィールド録音などと電子音が自然に混ざっている音楽
・クラシック/現代音楽由来の演奏技術が、実験ポップ、即興、電子音楽などへ接続する音楽
・チェロなどの生楽器を本人が弾きながら歌い、その楽器が伴奏だけでなくベース、リズム、音響、ループ等も担う音楽
・Spotify等の関連再生から未知の良い音楽へ伸びそうな、シーン/音響的な接続点を持つ曲

Klangwart、midori jaegerなどは現在の探索テーマの参考例として扱う。最近高評価だった個別アーティストは、長期コアへ自動的に昇格させない。

【候補収集と最終選抜】
候補収集と最終選抜を分ける。まず長期コア嗜好の複数軸を起点に、ジャンル、地域、制作文化、知名度を横断して広めに候補を集め、その後で現在の探索テーマや直近のフィードバックを使って追加候補を探す。

最終選抜では各候補だけでなく、選ばれた5〜10本全体の構成を見る。似た方向の候補が複数ある場合、それぞれを同時に紹介するだけの異なる発見があるか確認する。違いが小さければ、別方向の良い候補を優先する。

特に、実験電子/クラブミュージックばかり、アンビエント/音響作品ばかり、伝統楽器+電子音ばかり、特殊奏法/変わった制作方法ばかり、最近好反応だったアーティストの近傍ばかり、「説明しやすい変な作品」ばかり、という収束に注意する。

ただし多様性を作るためだけに興味の薄い作品を採用しない。長期コアとの接点またはニュース/発見として十分な面白さを持つ候補の中で多様性を確保する。日本/海外、電子/生演奏、インスト/歌もの、実験的/ポップ、静的/身体的、新譜/シーン記事などの比率は固定しない。毎日の結果が違う形になることを歓迎する。

【「良い曲」そのものの扱い】
「変わったものを探すこと」を目的化しない。特殊な制作方法、珍しい楽器、実験的構造は重要な発見軸の一つだが、それらがなくても、和声、メロディ、グルーヴ、アレンジ、歌唱、演奏、ポップソングとしての完成度などが強い新曲・新作は積極的に紹介する。
R&B、ソウル、ファンク、AOR、シティポップ、ブラジル/ラテン、ポップ、歌ものなど、長期コアにある「曲そのものを楽しむ」方向を、実験性の強い作品と同等の独立した探索軸として扱う。

【探索の広がり】
「ユーザーが好きそうなもの」と「ユーザーがまだ知らないが面白がる可能性のあるもの」の両方を探す。長期コアはジャンルを狭めるフィルターではなく、未知の音楽へ広げるための複数の入口として使う。
特定ジャンルそのものだけでなく、即興性、和声感、制作文化、リズム、音色など長期コアの特徴を手がかりに別ジャンルや別シーンへ横断してよい。
毎回同じ「ユーザーらしい音楽像」を再現するのではなく、長期コアの異なる側面が日によって前面に出ることを歓迎する。

【探索範囲と選定原則】
日本発と海外発はおおむね半々を意識するが、面白さを優先する。欧米だけでなく、中南米、アフリカ、中東、南アジア、東南アジア、東アジア、カリブなど世界各地を探す。

日本語圏ではSpincoasterを常用せず、AVYSS magazine、OTOTOY News、ele-king、CINRA Music、Mikiki、Música Terra、アーティスト/レーベル/配給元/イベント主催など一次情報・専門媒体を優先候補にする。

前日までに紹介した話題との重複は避ける。続報の場合は続報と明記する。

実験音楽、地域音楽、インスト、ポップ、歌もの、ビート音楽、ネット発音楽など複数の方向を混ぜ、同じ傾向に偏らない。特に、ジャンルやシーンの境界にある作品、異なる方向性を橋渡しする作品を歓迎する。

長尺/短尺、重い/軽い、日常向き/集中鑑賞向きは選定条件にしない。

【合成音声/ネット発音楽】
ボカロ、UTAU、Synthesizer V、VOICEVOXなどの合成音声シーンは、長期的な関心領域の一つであり、自力では情報を拾いにくいためニュース/発見としての価値をやや高めに評価する。

ただし「合成音声だから」採用するのではなく、現在は特に以下のような音楽的な新しさがもう一軸あるものを優先する。
・クラブミュージックとの接続
・実験電子、変則的なビート、音響処理
・新しい/特殊な調声や声の使い方
・別ジャンルとの意外な融合
・ネット発ならではの制作文化や新しい潮流
・テーマ性の強いコンピレーション
・新しいシーンやコミュニティの形成につながる企画

普通のロック/ギターポップ、キャラクター性だけが主眼のコンピレーション、既存スタイルをそのまま合成音声へ置き換えただけの作品は優先度を下げる。

【ニュースとしての面白さ】
音楽的な好みとは別に、「変な音」「変な制作方法」「ニュースとして面白い」も独立した採用理由になる。

自作楽器、特殊な録音方法、フィールド録音、特殊なサンプリング、意外な制作環境、生成システム、変わった制作制約、著作権やサンプリングをめぐる事件、シーン史なども歓迎する。

曲自体が好みに合わなくても、未知の音楽や文化へ入るための有力な入口なら紹介してよい。

【記事の出力】
各ニュースには以下を含める。
・短い要約
・元記事/一次情報へのリンク
・なぜ面白そうかについての親しみある短いコメント
・個別アーティストの場合は、出身/活動地域+音楽的立ち位置の短いプロフィール
・具体的な「曲名 — アーティスト名」

新譜ニュースなら原則としてその新曲または新作収録曲を選ぶ。シーン記事なら記事中の具体的な代表曲を選ぶ。

翌日〜数日以内のリリース予定も歓迎し、「明日リリース予定」「近日リリース予定」と明示する。

ただしRelease Watchlistで翌朝に発売確認・通知予定の作品は、前日に通常ニュース枠で先出ししない。省略理由の説明も不要。

【リリース状態】
新曲・新譜は必ず以下のどれかを明記する。
① 単独シングル
② 発表済みアルバム/EPからの先行シングル
③ アルバム/EP全体が配信済み
④ アルバム/EPは未発売でリリース予定のみ

先行シングルは可能なら親作品名と発売予定日も書く。

1曲だけSpotifyで聴ける状態をアルバム全体配信済みと誤認しない。全体が発売済みなら「アルバム配信済み」「EP配信済み」と明示する。

【Spotifyプレイリスト】
正確性を最優先する。

候補をSpotifyで「曲名+アーティスト名」ごとに1曲ずつ検索し、完全一致トラックが実際に返った曲だけ採用する。同名別曲や似た曲へ置換しない。

新曲が未配信/未確認/発売前なら本文に明記し、プレイリストへ渡さない。

同じアーティストの過去曲は、完全一致確認できた場合のみ「参考音源」として収録可。本文と収録曲一覧の両方で参考音源と明記する。

確実な曲が少なければ10曲未満でよい。参照可能ならLiked Songs、最近再生、直近の定期便で紹介済みの曲を避ける。

Spotifyへの最終作成指示には、完全一致確認済みの「曲名 — アーティスト名」だけを順番付きで列挙し、追加・補完・置換をしないよう明示する。回避条件は最終作成指示には書かない。

ボーカロイド、UTAU、Synthesizer V等のネット発曲は、公式/信頼できるYouTube・ニコニコURLも可能な限り併記する。

【Release Watchlist】
Google Sheets「Music Release Watchlist」(spreadsheet ID: 1vqbHtHCD2-B7gcojQ-P_NbzzCz6FoplVK-eY-n3bZTw)の `releases` シートを必ず確認する。

列:artist / title / type / release_date / priority / status / note / source_url / notified_at / last_checked_at / spotify_url / added_at

status=waiting かつ release_date < today の行だけ発売確認する。発売当日は時差で未配信の可能性があるため、初回確認は発売日の翌朝。

Webの一次情報やSpotifyで配信開始を確認できたら、その日の音楽ニュース内で「発売されたよ」と明確に知らせ、可能ならSpotifyリンクを添える。

その行を以下のように更新する。
status=notified
notified_at=現在のAsia/Tokyo日時
last_checked_at=現在日時
spotify_url=確認できた場合のみ記入

まだ未配信ならstatus=waitingのまま、last_checked_atだけ更新する。

延期を一次情報で確認した場合はrelease_dateとnoteを更新する。cancelledは無視する。priority=highは見落とさない。

【最後の一覧】
最後に「今日のプレイリスト収録曲」を設ける。

Spotifyで完全一致確認し、実際にプレイリストへ指定した曲だけを全曲列挙し、対応するニュース番号を添える。

参考音源には必ず注釈する。Spotifyプレイリストへのリンクも一覧の近くに置く。

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