ビギナー向け電子工作情報です。
電子部品を買うとピンヘッダ(足の部分)が別でついてくることありますよね。この使い方を説明します。

写真のはAliexpressで買ったものですが、秋月やスイッチサイエンス等でも普通にあります。
マイコンとブレッドボードを使ってはんだごて触らずに電子工作やり始めた人が、最初に「ついにはんだ付けか…」ってなるの、このタイミングが多いのではないでしょうか。
しかし自力でピンヘッダがつけられると使える部品のバリエーションがかなり増えるので、この機会に覚えていきましょう!
本記事では、はんだ付け未経験の方を対象にできるだけ細かく説明していきます。
まず何をつけるか
実際つけていく前に、そもそも何をつけるかを決めましょう。基本的にはピンヘッダをつければよいですが、ピンソケットという手もあります。

左がピンヘッダ、右がピンソケットです。
ピンヘッダをつければ

こんなふうにブレッドボードに挿せますし、ピンソケットを付けた場合は

ジャンパ線を挿して使えます。
どっちにするか迷いますね。ただブレッドボードに挿せるサイズの部品であれば基本的にはピンヘッダで良いと思います。
実はピンヘッダをつけてもジャンパ線を挿せる裏ワザがあります。それは記事の最後に紹介しましょう。
用意するもの
ピンヘッダをつけたい基板
ピンヘッダ(ピンソケット)
付属していなかったらこちらをどうぞ
Amazonのリンクを貼ってますが、こういう小物は秋月やスイッチサイエンスで買った方が安いです。ただ送料がかかるのでトータルでどっちがいいかは検討してください。なおピンヘッダ、ピンソケット共にこんなカラバリもあります。秋月で買えたはず。

はんだごて、こて台
電子工作やってる人だれにきいても「はんだごてだけはマトモなのを使え」と口をそろえて言われます。最初はペンチもピンセットもニッパーも全部100均でいいのですが、はんだごてだけは安物だと作業難度が跳ね上がります…!
HAKKOのFX600+こて台のセットが5000円切る価格なので個人的にはこれがおすすめです。
はんだ
鉛入り。地球にやさしい鉛フリー半田もありますが扱いにくいので最初は鉛入りがいいです。握りやすいケース付も選べるのでお好みで。あとは家にあると思いますが、カッターナイフと何らかのテープが後で登場します。
やってみよう
ピンヘッダの準備
ピンヘッダが付属している場合はちょうどの長さになっていると思いますので飛ばしてください。自分で用意した場合はピン数に合わせてカットする必要があります。

こんな感じで切りたいところの溝にカッターナイフで裏表両面から傷をつけておいて、あとは指でベキッと折ればOKです。

そんなに精密なものでもないので、ニッパーで雑にバチッと切る、ペンチで割りたいところをおさえて曲げて割る(伝われ)、等でもいいです。
ピンソケットの場合もやり方は同じですが、こちらはわりと精密で変なところ(溝でなくソケットの真ん中とか)で折れやすいので、カッターでかなり深めに傷をつけて慎重に割った方がよいです。
なお、以降は手順が同じなのでピンソケット用の説明は割愛します。
ピンヘッダを差し込む
ピンヘッダの短い方を基板に挿し込みます。


挿し込んだらマスキングテープ等、何らかのテープで留めておくと作業しやすいです。
このとき、できるだけ基板とピンヘッダが垂直になるようにしましょう。
置いたときに基板が傾いていると作業しにくいので、なにか台を探して基板が水平になるようにするとよいです。

↓こういうのを使って基板自体を保持してしまうのも手。
今回使うかは別として、今後もはんだ付けをするなら、便利なので買っておくとよいです。
最初のピンをはんだ付け
最初に端っこの1本だけはんだづけします。
はんだ付けの考え方として大事なのは2点
- はんだごては温めるためのもの
- はんだは溶ければ毛細管現象で勝手に浸透する
です。たまに「はんだごてではんだをすくってペタペタ盛る」イメージでいる人がいるのですが、違うんですね。
それを踏まえて手順を書くと…
①はんだごてを当てて、ピンヘッダと基板を同時に温める

赤くなぞった基板の金属部分(ランドといいます)と、ピンクのピンヘッダの先の両方にはんだごてを当てて、あたためます。目安で3~5秒くらい?

ちょっと写真が暗くてすみませんが、こんな感じで両方に当てて同時に温めていきます。
温度調整ができるはんだごての場合は320~340度くらいでやるといいです。
②そのままはんだごては動かさず、はんだを当てて流し込む
温まったピンヘッダやランドと、はんだごての境界あたりを狙ってはんだを当てていきます。

このとき、はんだごては動かしません…!
はんだが溶ければ、毛細管現象で勝手に穴の奥までいきわたります。
③はんだが穴の中まで浸透したらはんだを離す
タイミングは雰囲気でいいです。
④はんだごてを離す
必ずはんだ→はんだごての順で離す。
②~④の手順をGIFで見てみましょう。

見返して思いましたが、はんだのギリギリを持ちすぎかもしれません。やけど注意。
仕上がりは富士山型が理想といわれています。

今回はややどっぷりした三角で、悪くはないですがほんのちょっと盛りすぎたかも。写真の上に水色で書き込んであるような形が理想です。
表面が平らになっちゃってるような場合はもう一回盛り足してもよいです。
角度を確認
ピンを1本はんだづけしたことによりピンヘッダが固定できたので、角度を確認します。横から見て、基板に対して垂直になっていればOK。

↑これはNG例です。こうなってしまった場合は、

こういう感じで指でピンヘッダをおさえながらはんだごてを当て、はんだが溶けたタイミングでクッと動かしてやることで角度を修正できます。
このときはんだ付け対象のピンを持つとやけどするので、必ず離れた位置のピンを持ってください。

良い例。
あといじりすぎるとピンヘッダの樹脂が溶けてこうなっちゃうことがあるのですが

そしたらおとなしく一回外して、新しいピンヘッダを使いましょう。
外すときははんだを溶かしながらピンセット等でピンを抜きます。
外したあとに残ったはんだで穴が埋まってしまう場合、はんだ吸い取り線や吸い取り器で対処可能です。細かいやり方を説明すると長くなるので、検索してみて下さい。
全部のピンをつける
あとは他のピンもつけるだけです。量が多いので大変そうですが、慣れると1本10秒以内でできるようになります。
さっきの①~④と同じ手順でやっていきます。

完成!
これでピンヘッダを自力でつけることができました!おめでとうございます!
はんだづけは一度覚えるとできることがかなり増えるので、この機会に慣れていきましょう!
おまけのTips
ピンヘッダにジャンパ線をつなぐ
ピンソケットを使うメリットとしてはオスのジャンパ線がそのまま挿せる点がありますが、実はピンヘッダにも挿す方法があります。ジャンパブロック(=ジャンパーピン)を使います。
これを使って

こんな感じにするとオスのジャンパ線を接続できます。僕がよくやるというだけで広く一般的な方法ではないと思いますが…。
正直、これを買うならメスのジャンパ線を買えばいいやんけという気もしますけど、ただジャンパ線側で揃えるとオスーオス、オスーメス、メスーメスの3種類そろえる必要がある上に、ジャンパブロックの方が小さいのでこっちのほうが保管時にかさばらないというメリットはあります。
高頻度で使うようになったらジャンパ線買った方がいいでしょう。
第三の選択肢
実は長いピンソケットを使うと、ピンヘッダとピンソケットの用途を両方備えた実装ができます。

これかなり便利なのですが、はんだ付けが難しい(ピンヘッダの根元を狙って横からはんだづけしないといけない)、あとピンソケットの選択肢が限られるという難点があり、今回は初心者向けの記事ということで選択肢から外しました。慣れたらおすすめです。
くわしくはこちら
nomolk.hatenablog.com
以上です。楽しいはんだ付け生活をお送りください。





