これは同意していただけるかどうかわかりませんけど店頭のBGMをShazamで調べてる時が人生で一番人に見られたくない恥ずかしい姿
— メルセデスベン子 (@nomolk) 2016年11月15日
人様のものをばれないようにこっそり盗もうという浅ましさが強く文化的コソ泥という感じがする
— メルセデスベン子 (@nomolk) 2016年11月15日
いまでこそ街でかかってる音楽はスマホでサッと調べて家に帰ったらYoutubeやサブスクで聴けるみたいな時代ですけど、かつては良い音楽というのはレコードショップに足しげく通ったものだけが知ることのできる価値のある情報であり、彼女の買い物についていった服屋のBGMがよくて店員にきいたら「有線なので分かりません」とか言われたりして、とにかく街でかかっている音楽なんてものは二度と再会することのない一期一会のものでした。
そういう時代に音楽好きとして育ってしまったので、人様がかけている音楽をスマホでサッと盗むなどというのはめちゃくちゃ浅ましい行為のように思えてしまいます。別にほかの人がやってるのは何とも思わないけど俺がやっている姿は絶対に見られたくない…!
というような話は前にもしたんですけど、なんかそうやって盗んだやつを年イチくらいでまとめておくといいかな(将来の自分が)と思ったので2019年版をまとめることにします。
DAWN / dreams and converse
DPZにも書いたんですけどマクドナルドのBGMが今めちゃ選曲良くてですね、と思っていま記事探してたら、このブログにも書いてるじゃねえかどんだけ好きなんだ俺、という感じなんですがこれはマクドナルドで盗んだやつです(ここに挙げてるの全部そうというわけではないです)。
イントロのギターリフがまずかっこいいんですけど歌始まるとそのリフがそのままベースラインになってるっていうめちゃやばい曲。
Oscar Jerome / Misty Head / Sunny Street
サウス・ロンドンのシンガーソングライター Oscar Jerome だそうです。最初ノイズっぽい背景音に載せてぽつぽつ歌いはじめる感じがアートリンゼイっぽいなと思ったんですけど途中からすごいアガってきてやばい。
Rhye / Phoenix (Little Dragon Remix)

- アーティスト:ライ
- 出版社/メーカー: Loma Vista Recordings
- 発売日: 2018/11/16
- メディア: MP3 ダウンロード
最近の音楽を片っ端から自分の世代の似てる音ひっぱってきて「○○っぽい」って形容に落とし込むの老害感すごいんですけど、これどうしてもマシューハーバートに似てないですか。俺が大好きだったあのマシューハーバートに!だばー(脳から何らかの汁があふれる音)
越路吹雪 / サン・トワ・マミー

- アーティスト:越路吹雪
- 出版社/メーカー: ユニバーサルミュージック
- 発売日: 2002/06/19
- メディア: CD
越路吹雪めちゃ好きというわけではないんですけど人生のうちに何度かたまたま出会ってアーこの曲最高、さ、最高~と思ったことがあるのでいい加減ベスト盤でも聴いてみようと思います。
Connan Mockasin / Con Conn Was Impatient

- アーティスト:Connan Mockasin
- 出版社/メーカー: Mexican Summer
- 発売日: 2018/08/15
- メディア: MP3 ダウンロード
Connan Mockasin はニュージーランド出身でシャルロット・ゲンズブールのプロデュースとかもやっている人らしいです。イントロのギターからもう泣きそうな良さなんですけどアーこのヴォーカル、アー…(全身が溶解し液体に)
Laura Allan / Opening Up To You
70年代の西海岸の女性シンガーソングライターです。あー、はいはい、こういうフリーソウル的なやつねー、はいはいー…あれ、聴いているうちになにか胸の奥に何か温かいものが…これ、もしかして…俺、この曲が好き…!?
Durand Jones & The Indications / Sea Gets Hotter

- アーティスト:Durand Jones & The Indications
- 出版社/メーカー: Dead Oceans
- 発売日: 2019/03/29
- メディア: CD
アメリカのレトロ・ソウル・バンド。2019年のアルバムです。いま調べたらGoogleのCMソングで話題になったそうです(見たことないのでこの曲かは不明)。これもマクドナルドなんですけど聴いた瞬間に全身が宙に浮いて降りられなくなってしまって、さすがにこれ選曲のよさの度を超えているというか、食事に集中できなくないですか!?そういうのクラブでやってもらえます!?!?
OMFO / Aelita
これはどこで盗んだか完全に忘れた。このOMFOという人?バンド?について詳しくはわからないんですけど、2004年にクラフトワークの「Trans Europa Express」のバルカン(ジプシー)バージョン、「TRANS BALKAN EXPRESS」をリリースして、界隈でめちゃウケしてたので名前は聞いたことがあります。
原曲知ってると笑えるけど、パロディ抜きにしても普通にちょっとかっこいいんですよね。ビートのヨタった感じとか、デジタルクンビアっぽさもちょっとあって。アルバムに収録されてないみたいなので、音盤で入手する場合は、当時のジプシー音楽+エレクトロニックミュージックの面白いのと、トラディショナルなジプシーバンドの両方聞けるこの2枚組コンピがおすすめです。

- アーティスト:Various Artists
- 出版社/メーカー: Lola's World
- 発売日: 2004/10/12
- メディア: CD
おっとバルカン音楽と聞いてしゃべりすぎてしまった。(聞いてというか自分で言い出したんですけど)
Aelitaのほうはそういうふざけ感はなくて、しっとりしたエレクトロニカという感じで良いです。ちょっとTerrariaのBGMっぽいんだよな。
Solange / Stay Flo
![Stay Flo [Explicit] Stay Flo [Explicit]](https://images-fe.ssl-images-amazon.com/images/I/41eWVTnFzGL._SL160_.jpg)
- アーティスト:ソランジュ
- 出版社/メーカー: Saint Records/Columbia
- 発売日: 2019/03/01
- メディア: MP3 ダウンロード
自分が音楽好きを名乗っていたのも昔の話でもう最近新しいの全然チェックしてないのでほんと全然わかんないんですけど、この曲で初めて知った Solange は全米1位獲得、グラミー受賞、ビヨンセの妹、だそうです。どメジャー!
なんかこうR&Bって昔もっと「歌」って感じの音楽だと思ってたんですけどそれがだんだん溶けてきていまこんな感じなのかーこれ全米一位かーと思って。曲→好き、時代→すげえ、って感じです(?)。
Wax Stag / Folk Rock
FRIENDLY FIRESのベース/パーカッションのROBによるソロプロジェクト、のRemix。めちゃいいなと思って原曲聴いてみたらもうちょっとエレクトロポップっぽい感じで印象違いました。でどっちかっていうと俺が好きなのはリミキサーの方なのかもと思って検索してみたらこれですよ。
泣いた。正直、前の方に書いたマクドナルドで宙に浮いたとかは嘘というか誇張ですけど、これは家で見てマジ泣きしてしまいました。ビビオー!!!!
Hindi Zahra / Beautiful tango

- アーティスト:インディ・ザーラ
- 出版社/メーカー: EMIミュージックジャパン
- 発売日: 2010/05/05
- メディア: CD
Monsieur Perine とか ZAZ みたいなフランスのちょっとワールドミュージック入った女性ヴォーカルものが好きなんですけど(っていうかそもそもワールドミュージックが好きなんですけど)、これは~~~~っていうのが来ました。Hindi Zahra はモロッコ出身のフランスのシンガーソングライターだそうです。tango っていうタイトルだけどジプシーというかマヌーシュっぽさもあるし、ほかの曲聴くともうちょっとラテンっぽいのとかもあったりして、ミクスチャーな感じ。これとかめちゃくちゃ要素多くて面白い。あとTwitterに Hindi Zahra めちゃくちゃいいって書いたら本人からfavついたので完全に好きになりました。
あと今ちゃんと調べたらMonsieur Perineはフランスじゃなくてコロンビアのバンドだそうです。いや名前がさ。
Kakkmaddafakka / Frequency

- アーティスト:KAKKMADDAFAKKA
- 出版社/メーカー: RIMEOUT RECORDINGS
- 発売日: 2019/04/24
- メディア: CD
ウワッこの曲めちゃくちゃいい!!と思ってすぐShazam立ち上げてこのなんて読むのかわからない名前が出てくるの正直5回目くらいで、これは俺の記憶力が悪いんじゃないかという話なんですけどまあ要するにたぶん俺この曲大好きなんですよ。ノルウェーのインディーポップバンド。ほかの曲も聴いてみたらこういうディスコっぽいやつは少なくてもうちょっとバンドっぽい感じだった。
Rose Melberg / Each New Day

- アーティスト:Rose Melberg
- 出版社/メーカー: Double Agent Records
- 発売日: 2006/04/25
- メディア: CD
良い。もう普通にいい。こういうのこういうの、こういうかわいい感じのがいいんだよなーと思って調べたら「Tiger Trap、Softiesで90年代インディ・ポップ・シーンを牽引してきたRose Melberg」って書いてあって完全にベテランでした。大変申し訳ございませんでした。でもめちゃ良い。ほんとこういうのでいい。
Phat Dat / Trust In Me
これもさわやかなインディーポップっぽい感じかなーと思って、それはそれで普通にいいんですけど、でもなんかちょっと引っかかるというか、普通じゃない感じするんだよなーと思ってよく聴いてると2分すぎたくらいで急にモーラムになって笑う、っていう最高のやつです。モーラムっていうのはタイ北部とかラオスあたりの音楽。わかりやすいところで言うとPhunっていう電気弦楽器と、拍の頭にコン、コン、っていうパーカッションが入るのが特徴。で、もう1回聞きなおしたらイントロが完全にモーラムだったので、はわわ~伏線~~~~っていう感じ。ここで鳴ってるのがPhunです。
LADY / EASY LOVE
うわーダサイ~~~~~ダサくて最高~~~!!!!2000年のフレンチハウスだそうです。ハウスっていうジャンルの!この!こういう隙のある感じ!!PVも完全に狙ってる感じで最高なんですけど、でもさーダサいダサい言いつつもこのカッコ良さは誰にも否定できないんだよ。この時期のフレンチハウスっていうともうダフトパンクと同期なんですよこれ。こういう土壌からダフトパンクが生まれたんですよ(語弊)
Kings Of Convenience / Mrs. Cold

- アーティスト:KINGS OF CONVENIENCE
- 出版社/メーカー: SOURC
- 発売日: 2009/09/25
- メディア: CD
これはShazamで知ったんじゃなくて、外でかかっててあれーこれ絶対CD持ってるけどなんだっけ、と思ってしらべたら Kings Of Convenience だったやつです。いつ聴いてもいい。エヴァーグリーン。2009年リリースのセカンド。CDの時代からサブスクの時代に完全に移行しちゃうと、アルバムの概念が消えて、ファーストとかセカンドとかの概念もなくなるんですかね。特定のミュージシャンの活動時期について話すときは曲の通算で何曲目みたいな感じになるのかな。ちなみにさっき出てきた Kakkmaddafakka のプロデュースもやったらしい。
Peter, Paul & Mary / Hush-A-Bye

- アーティスト:Peter Paul and Mary
- 出版社/メーカー: Warner Bros / Wea
- 発売日: 1990/07/17
- メディア: CD
これとこの次の曲もなんですけど、どこで盗んだかというと、としまえんです。あの遊園地の。子供連れて行ったんですけどあそこずっとオールディーズとか、これも63年のアルバムなんですけど、このくらいの年代の曲がずっとかかっててとても音楽環境が良いです。特に自分はこの辺全然聴いてないので5曲も盗んでしまった。
ちなみにこのアルバムは「ピーター、ポール&マリーがディランの曲をとりあげ、そしてその中から「風に吹かれて」が大ヒットしたことで、フォークソングライターとしてのディランの地位を不動のものにした記念碑的作品」だそうです(Amazonレビューより)
SEE YOU IN SEPTEMBER / THE HAPPENINGS

- アーティスト:THE HAPPENINGS
- 出版社/メーカー: Magic Records
- 発売日: 2008/03/10
- メディア: CD
アーこれ聴いたことある、聴いたことあるぞー!タイトルもアーティストも知らないけど聴いたことある!しかもこうやって聴いてみるとちょっと好きかも!?って感じじゃないですか、そういうのが延々流れてるのがとしまえんです。マクドナルドは新しい音楽に出会える感じですけど、としまえんは過去のアーカイブにふれられるという意味でめちゃ良いです。特に自分はこの辺の音楽全然通ってこなかったので。いまとしまえんが熱い。(謎のとしまえん推し)
Molly Burch / Holiday Dreaming
最後2曲はつい先日、クリスマスの時期にマクドナルドで盗んだものです。Molly Burchはオースティンのシンガーソングライターだそうです。めちゃクリスマス感あっていいなーと思ったらクリスマスアルバムの収録曲でした。

- アーティスト:Molly Burch
- 出版社/メーカー: Captured Tracks
- 発売日: 2019/11/15
- メディア: CD
Cocoon / Christmas song
最後はタイトルもそのまんま、クリスマスソング。英語がネイティブっぽくない歌い方だなと思ったのですが、フランスのポップフォークバンドだそうです。ファーストアルバムのタイトルが「私の友人は全員飛行機事故で死んだ」。
こんなバッドすぎるタイトルでデビューしたバンドの曲とは思えないクリスマスソングですが、このアルバムの収録曲だそうです。へーと思ってYoutubeの動画に出てくる歌詞見てみたらこれもすげえ不穏だった。こんなにかわいい曲なのに!
自分はサウンド至上主義でふだんは(日本語の曲ですら)全然歌詞を聴いてないので、こういう曲ふつうにめでたい席で流したりしそうで怖い。TPOの難しさある。
最後なぜか自省になってしまいましたが、今年盗んだ音楽(よりぬき)は以上です。
おまけ
あと最後に最近めちゃくちゃはまってる曲を紹介して終わりにします。
howling(相槌)-鵜/ohzora kimisima
www.youtube.com
良すぎて毎日10回くらい聴いてるうえでギター買いそうになってます。
みなさまよいお年を。