何それ?という方はこちらへどうぞ。このマニュアルは主にキットを購入していただいた方むけですが、完全自作したい方もこのページを参考に作成できるようになっています。ページ最下部「完全自作したい方向けの情報」もあわせてご覧ください。
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必要な道具
以下のものをご用意ください。
【必須】
【あると便利】星が多いほど便利
パーツの確認
カプセルからパーツを取り出します。以下のものがあることを確認してください。
①銅線2本(青、赤黒) | ②ゴムチューブ | ③ネジ類(別表) | |
④カプセル(色付き) | ⑤パーテーション(ボール紙製) | ⑥電池ボックス(色違いの場合もあります) | ⑦動眼 |
⑧タイマーIC | ⑨コンデンサ2つ(水色104、オレンジ103) | ⑩抵抗3本(後述) | ⑪抵抗それ以外 |
⑫カプセル(透明) | ⑬基板 | ⑭電池 | ⑮スピーカー |
※リンクになっているものは紛失・破損時にもリンク先で購入できます(色違いや要加工の場合あり)
抵抗について
抵抗は5~6本入っています。まずは色を確認して、以下の3本を見つけてください。多少、色味は異なることがあります。
この3本が⑩で、基板にとりつけるためのものです。それ以外は⑪で、完成後にカプセルに入れるためのものです。
ネジ類について
ネジの内訳です。いずれもM3ネジです。紛失時はリンク先のほか、ホームセンター等ならバラで購入できます。
見分け方 | 長さ | 数 |
---|---|---|
長いネジ | 40mm | 2本 |
中くらいのネジ | 20mm | 2本 |
短いネジのうち、少しだけ長いネジ | 10mm | 1本 |
短いネジのうち、短いネジ | 8mm | 3本 |
ナット(六角形の部品) | - | 8つ |
ワッシャー(薄いドーナツ型の部品) | - | 8つ |
作り方(全6工程)
それでは、いっしょにCapsule Cheeperを組み立てていきましょう。
所要時間は大人の初心者で1~2時間程度です。
1.基板づくり
ここでは基板に電子部品をつけていきます。この工程ではこれだけの材料を使います。抵抗は「パーツ確認」のところで探した⑩の3本です。
はんだづけは、背の低い部品から順番にやります。まずは抵抗です。3本の足(針金の部分)を、できるだけ抵抗に近い位置で折りましょう。
基板の穴に差し込みます。差し込む位置は、R1~R3と書かれているところです。それぞれ抵抗の色が決まっています。
この表を見て、対応する番号が書いてある基板の穴に、抵抗を入れてください。向きは関係ありません。
裏返します。抵抗が動いてやりにくい場合は、表側からテープで止めておいてもよいです。
はんだづけをします。利き手にはんだごて、逆の手にはんだを持ちましょう。
はんだごてが基板のランド(金属部)と抵抗の足の両方にあたるようにして、数秒温めます。
そのまま、ランドとはんだごての接するあたりにはんだを少し押し当て、溶かします。
溶けたらすぐにハンダを離し、次にはんだごても離します。はんだは足を中心に円錐型に固まるのが理想で、球になってしまったら少し多すぎです。
はんだづけのコツはこちらを見てください。
余分な足は切り取ります。切り取った足はカプセルの中身に使えるので、保管しておきましょう。
次にタイマーICを乗せます。タイマーICは向きが決まっています。基板を「555」の文字がまっすぐになるように置き、IC上面の丸いくぼみが左上側にくるようにセットします。
この向きです。(ロットにより丸いくぼみがなく、半円の切り欠きがある場合もあります。その場合、切り欠きが上側にくるようにします)
555というのはタイマーICの名前です。
裏返して、8本の足をすべてはんだづけします。
次はコンデンサです。C1のほうにオレンジの103、C2のほうに水色の104を入れてください。このコンデンサには向きは関係ありません。
はんだづけをして、終わったらまた足を切り、保管しておきます。
つぎに銅線を使います。赤黒の銅線はくっついているので、両端を少しづつ裂きます。
先端のほうを爪かニッパーの先で少し裂いてやると、あとは手で裂けます。
青い銅線は半分に切って2本にします。
赤黒線、および2本の青線の、片側だけ少しむきます。
こんな感じ。ワイヤーストリッパを使う場合、より線の「24AWG」と書いてある穴を使うとちょうどいいです。
基板に戻りましょう。赤黒を「BATTERY」、青線を「PITCH」の穴につけます。裏側につけないよう注意。
銅線のむいた部分を基板の穴に通して、裏からはんだづけします。写真では基板を立てていますが、寝かせてやっても大丈夫です。ランドが大きいのではんだはさっきより多めに。
うまくできない場合は、銅線を長めにむきましょう。表側で、銅線を基板にテープで固定しておくのもよいです。
むいた部分いっぱいまで基板の穴に入るとよいのですが、すきまができてしまった場合は、ランドにはんだごてを押し付けながら銅線をぐっと押すと、はんだが溶けて押し込めます。
こんな感じになりました。このパートはおしまいです!
2.電池ボックスの取り付け
電池ボックスの取り付けを行うパートです。ここで必要なパーツはこれだけです。ネジは10mm(短いネジの中で1本だけ少し長いもの)です。
10mmのネジを、電池ボックス側面の大きいほうの穴をくぐらせ、反対側の小さいほうの穴にドライバーでねじ込みます(ネジの頭が電池ボックスの内側にきます)。指でむりやり押し込むと割れるかもしれないので必ずドライバーでねじ込んでください。
ネジが通りました。こうなります。
カプセル(透明)を見てください。頂点にある「プラ」マークの周りに4つ穴があり、よく見るとその下にも1つだけ穴が開いています。その1つだけの穴に、電池ボックスのネジを差し込みます。
ワッシャーを1つ、内側からネジに通しておきます。
先ほど作った基板の赤黒線を5㎝ほど裂き、黒いほうの先端を3~5cmくらいむきます。被膜を切ったあと、ねじりながら抜くと銅線の先がほつれなくてよいです。
先端を丸く巻きます。ネジが通るサイズのわっかを作ってください。一度「ℓ」の形にして、交差部分をねじると簡単にできます。難しい場合は、もうちょっと長めにむいてもいいです。
ネジに、銅線のわっか、ワッシャー、ナット、の順に通していきます。
ネジを締めます。手でナットを抑え、ドライバーで締めます。締めすぎるとカプセルや電池ボックスが割れるので、ほどほどにしてください。
ネジを締めたら、こんどはナットのほうを指やペンチ等で少し締めてください。ここも割れやすいので、電池ボックスがクルクル回らない程度まで締めます。
締まりました。
これでこのパートはおしまいです。
3.スピーカーの取り付け
ここで使用するのは、作業中のカプセルと、スピーカー、8mmネジ(短いネジ)、ナットです。
電池ボックスをつけた穴の上の穴に、外側からスピーカーの銅線を通します。
スピーカーの銅線を基板にはんだ付けしていきます。「SPEAKER」と書いてある2つの穴です。赤青はどちらでもよいです。
ここも写真では基板を立てていますが、寝かせてはんだ付けをしてもよいです。
はんだ付けはここで終わりです。はんだごてのコンセントを抜き忘れないようにしましょう。他の銅線も含めて、基板の裏に銅線の先が長く出っぱっていたら、切り落としておきましょう。
8mmのネジとナットを使い、スピーカーをカプセルの外側にねじ止めしましょう。穴は銅線を通した穴と対角線上にある穴です。ここもカプセルが割れやすいので、締めすぎないよう注意。
このパートはおしまいです。
4.回路部屋の組み立て
このパートで、カプセルの上半分が完成します。使うのは製作中のカプセルに加え、40mmのネジ(長いネジ)2本、ナットとワッシャー各2、ゴムチューブ、パーテーション(ボール紙)です。
写真の40mmのネジは頭にワッシャーがついています。もしついていなくても、気にしなくて大丈夫です。
ゴムチューブをハサミで半分に切りましょう。
切りました。
カプセルにあいている残り2つの穴に、外側からネジを通します。
そこに内側からゴムチューブを通します。ゴムチューブは基板を支えるスペーサーの役割をします。
基板から伸びている赤い線を、スピーカーの銅線が通っているのと同じ穴に、内から外へ通してください。
基板の穴にネジを通します。部品がついている面がカプセル側になるように。前後の向きはどちらでもOKです。青い銅線はカプセルの外に逃がしてください。
穴にネジが入りにくい場合、ネジ頭にドライバーをはめると、コントロールできます。
パーテーションの穴にもネジを通します。青い銅線を、パーテーションの切り欠きの部分に通してください。
最後に、ワッシャー、ナットの順に取り付け、ネジを締めます。ここもカプセルが割れる恐れがあるのでほどほどに。
ネジを回すよりもナット側を回して締めた方が、割れにくいです。
このパートはこれで完了です!
5.もう半分のカプセルの取り付け
ここまで来たらあと少しです!準備するものは、カプセルのもう半分と、20㎜のネジ(中くらいのネジ)2本、8mmのネジ(短いネジ)2本、ワッシャーとナット各4です。
青い銅線を2本とも、、端から3~4cmほど剥きます。被膜を切ったあと、ねじりながら抜くと銅線の先がほつれなくてよいです。
2本とも、電池ボックスを取り付けたときと同じ要領で、先を輪っかにします。
輪っかがほどけそうな場合は、よじりあわせた部分にはんだを浸みこませてもよいです。
4つある穴のうち、並んだ2つに、外側から20mmのネジ(中くらいのネジ)を通します。内側にワッシャーも通します。
銅線の輪っかも通します。ネジ1本に銅線1本ずつです。
根元まで通りにくい場合は、先端に入れてネジを回すと輪っかが奥のほうに移動してきます。
根元まで通ったら、ワッシャー、ナットの順に通して、ナットを締めます。こちらは透明のカプセルより割れにくいので、ある程度締めても大丈夫です。
写真ではネジよりカプセルの外側に銅線が向いていますが、銅線がカプセルの中心側にむいた状態でナットを締めると、より音が鳴りやすくなる気がします。(気のせいかもしれない)
残りの2つの穴にも外側から8mmのネジ(短いネジ)を入れ、内側からナットで締めます。
こんな感じになりました。
6.仕上げ
これが最後の行程です!使用するのはカプセルと、動眼、電池、余った抵抗、はんだづけのときに出た部品の足。
カプセルの中に、部品の足や抵抗を入れましょう。まっすぐのまま入れたり、曲げたり、お好みで。
追加の素材を入れてもよいです。家にある抵抗、クリップ、シャープペンシルの芯、何かの金具、ネジ、などなど…。
カプセルを閉めます。
赤い銅線の先を5mm~1cmくらいむきます。よじりながらむきましょう。
動眼をつけます。両面テープがついているので、紙をはがして貼りましょう。下のほうに寄せて貼るとかわいい感じになります。
電池ボックスに電池を入れます。外側が+です。乾電池と違い、平らな面が+なのでお間違えなく。
電池が入りにくい場合は、電池ボックスのネジをドライバーでもう少し締めてください。逆にすぐ抜けてしまう場合は緩めます。
ついに完成しました!!
鳴らすときは、赤い銅線の先を電池に当てるように持ってください。
持ちたくない場合はテープで貼ってしまうとよいでしょう。
完成したカプセルチーパーは、ぜひTwitterやFacebook等のSNS、またCapsule Cheeperのユーザグループにもアップしてください!
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遊び方のポイント
- 振ったり、少しずつ傾けたり、ゆっくり回したり、上下のカプセルをひねったり、いろいろな動きで音が変えられます。
- 音が出にくい時は中身を増やすか、大きいものにしましょう。音が出すぎる時は中身を減らすか、小さいものにしましょう。
- 中身を入れ替えると音が変わります。針金のほか、抵抗、シャープペンシルの芯など。少しずつ物を足していくより、すべて入れ替えたほうが変化がよくわかります。
- 両端子をブリッジするようにクリップをひっかけてしまうのも面白いです(意外と鳴りっぱなしにはなりません)。
- 端子のネジはカプセルの外にも露出しています。ネジの頭に外から金属を当てて音を鳴らすことができます。これを利用して、物が電気を通すかどうか調べることもできます。
- その他、入れると面白いもの、新しい遊び方などを発見したら、ぜひCapsule Cheeperのユーザグループで教えてください。
完全自作したい方向けの情報
- カプセルは直径48mmのものを使用しています。メーカーが複数あり穴の位置等が異なるようなので、入手したカプセルに合わせて部品を作る必要があります。電池ボックスの固定穴のみ、あとからドリルで開けています。
- ネジの太さはM3、ゴムチューブは内径4mmのものを使用しています。
- 基板の回路図はこちらです。ユニバーサル基板で組んでも十分カプセルに収まります。
- タイマーICはCMOSのLMC555を想定しています。電源が3VなのでCMOSでないNE555では動作しませんでした。
- 電池ボックスの3Dモデルはこちらです。対応電池はCR2032です。
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