ヒートベッドのコネクタの接触不良を直す(Reprap3Dプリンタ)

きのうから急に3Dプリンタからモジャモジャの樹脂塊しか出力されなくなり、調べてみると

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ヒートベッドの電源が接触不良を起こしていました。そのせいで出力中に温度が下がってしまい、出力物がベッドからはがれてしまっていたようです。

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問題のコネクタ

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今日まで全く気付いてませんでしたが、ちょっと焦げてますね

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別の角度から見ても焦げてる

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ピンを外してみます。精密ドライバーでストッパーを抑えると抜けます。

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上が正常なピン、下が問題のピンです。ハウジング(コネクタの樹脂部分)がちょっと溶けて付着しています。

こうなったらハウジングごとまるっと交換するのが一番いいのだと思いますが、交換部品が家になかったので応急処置として端子だけ交換することにします。

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なぜか(本当になぜ)家にあった端子。

型番でいうとSVH-41T-P1.1っていうやつです。

ちなみにハウジングはこれ

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古い端子は切除します。

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新しいピンを圧着。専用の圧着ペンチがないので辛いかと思いましたが、汎用の圧着ペンチ(エンジニアのPA-09)でもギリギリなんとかなりました。
うまくいかない場合はペンチで成形ののち、はんだ付けで強度確保するつもりでしたが杞憂でした。

PA-09はQIコネクタ(ピンヘッダと組み合わせる黒いコネクタ)にも使えて重宝するので、電子工作やるなら1本持っておいたほうがいいです(PA-20派も多いけど)

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換装完了。

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LEDがつきました。やったね!

…で片づけてもいいのですが、そもそもコネクタが焦げていること自体明らかにおかしい。放っておくとそのうち火を噴きそうです。
ひきつづき原因究明に取りかかります。というか心当たりがあります。

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このコネクタ、6本のケーブルがついていて、そのうち4本を+-の電源線2組が占めています。
で、これ元をたどってみると

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繋がってない!!2組ある電源線のうち、1組しか接続していませんでした。
細い線に大電流を流そうとして過熱してしまった、というのが例の焦げの原因です。

この3Dプリンタはキットで購入したのですが、組み立てマニュアルがあいまいで「この2本どこにつなぐんだろう?」と思ったまま放置、その後ふつうに動いたのですっかり忘れていました。

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写真だとわかりにくいですが、緑色で〇をつけた部分、ちゃんと2本ずつボードにつなぎました。

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間違って変な線をつないでいないか、いちおうテスターで確認します。

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以上で正常に出力できるようになりました。当然ながらヒートベッドが温まる速度もものすごく速くなりました。部品の正しい使い方、最高!